インド総選挙、猛暑と戦う有権者 投票日控える各地を熱波が直撃

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熱波が襲うインドのコルカタで水分を補給するタクシー運転手/Sudipta Das/NurPhoto/Getty Images

熱波が襲うインドのコルカタで水分を補給するタクシー運転手/Sudipta Das/NurPhoto/Getty Images

ニューデリー(CNN) インドの有権者は今、うだるような暑さと戦いつつ世界最大規模の選挙に臨んでいる。強烈な熱波が国内の一部地域を直撃。当局は夏の気温が例年よりも高くなると予想している。

インド気象局(IMD)によれば、南部と東部で今週末まで熱波が影響を及ぼす見込み。そこには26日に投票が行われる4州も含まれる。

総選挙での2回目の投票が予定されているのは西ベンガル州、ビハール州、ウッタルプラデシュ州、カルナタカ州など13の州及び連邦直轄領の一部地域。中には当日の気温が40度を超えると予想される地域もある。

IMDによると25日は東部オディシャ州のバリパダで43.6度、南部テランナガ州のカンマムで43.4度をそれぞれ記録した。先月には、例年より高い気温のため今年の熱波はより強力かつ長期にわたる公算が大きいとの予測も出ていた。

ビハール州東部で農業を営む60代の男性はCNNの取材に答え、「投票は大事だが、連日の暑さはひどくなる一方だ」「大半は外で働いているので慣れてはいるが、年を取るにつれてきつくなる。今は子どもたちがほとんどの仕事を引き継いでいる」と話した。

投票日には、近くの村まで歩いて投票に行く予定だ。IMDによれば、現地の気温は来月1日まで連日41度を上回る見通し。

猛暑は選挙活動にも懸念をもたらしている。屋外で政治集会を開く場合は、数千人が炎天下で過ごすことを余儀なくされる。24日には西部マハラシュトラ州で演説中だったある議員が、高温のために倒れる事態が起きていた。

選挙管理委員会、国家防災庁(NDMA)、IMDは作業部会を立ち上げ、投票日前の熱波の影響を最小限に抑え込もうとしている。モディ首相も今月、高温期に向けた国内での準備状況を検証する会合の座長を務めた。

選管は投票所で熱中症対策のための指針を公開している。そこには水分補給や日傘の携帯の他、車内に子どもやペットを放置しないようにといった警告が含まれる。

またビハール州では、選挙当局が一部の投票所の投票時間を延長。「熱波の広がりを考慮した」措置だとしている。

世界最大の14億人の人口を抱えるインドは、5~6月の夏期にしばしば熱波に見舞われる。しかし近年の熱波はより早い時期に到来し、長期にわたって居座る傾向となっている。科学者らはこうしたより長く強力な熱波の一部を気候危機と関連付けている。

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