Google アカウントを削除する方法 ── データのダウンロードなど、事前準備を忘れずに

ほとんど使っていないGoogle アカウントをもっているなら、自分で削除しようと思うときがくるかもしれない。その場合は、データをダウンロードし、ほかのアカウントのログイン用に使っていないかなども再確認しておこう。
Google app icon in a trash can
Photograph: Getty Images

めったに使わないデジタルアカウントを削除すると、単にスッキリするだけではなく、セキュリティ面も強化される。余分なアカウントをもっていても、ハッカーのための標的を増やしてしまうし、データベースから情報が流出する可能性もある。使用していないアカウントから、より重要な別のアカウントにアクセスできてしまうかもしれない。リスクを最小限にしたければ、アカウントは必要な分だけ保持しておこう。

Google アカウントを削除するのは難しくないうえ、グーグルはデータのアカウント削除の前にデータのダウンロードもさせてくれる。ただし、アカウントを削除すると、Googleのユーザー名にひもづくすべてのデータが消去されることを忘れずに。GmailのメールからGoogle マップ上に保存した場所、Google ドライブ上のファイルに至るまで、すべてだ。

またグーグルは、前述のようなセキュリティ上の理由から、2年間使われていないアカウントを自動的に削除している。アカウントがすでに削除されていた場合、これが原因かもしれないが、グーグルから事前に多くの警告通知が届いているはずだ。自分のアカウントが削除されているかもしれないと思ったら、グーグルの「無効なGoogle アカウントに関するポリシー」に目を通してほしい。

データをダウンロードする

「データとプライバシー」の「データのダウンロード、削除」から、「データをダウンロード」を選択し、エクスポートするデータの種類を選択する。

Google via David Nield

Google アカウントページの左側にある「データとプライバシー」をクリックすると、グーグルがもっているあなたのデータ(予想より多いはずだ)の概要が表示される。データをグーグルのサーバーから自分のローカルコンピューターに取り込むには、ページのいちばん下のほうにある「データをダウンロード」を選ぶ。

次の画面で、エクスポートするデータの種類を選択できる。Chromeに保存された閲覧履歴、Google カレンダーの予定、Google フォトの写真や動画、YouTubeにアップロードした動画、Google Chatのログなど、Googleのすべてのアプリやサービスのデータが対象だ。Google アカウントを削除すると消去される全データの範囲が表示される。

ダウンロードしたいデータカテゴリの横のボックスにチェックを入れるのだが、上部にある「すべて選択」か「選択をすべて解除」を使うと楽かもしれない。カテゴリーによっては、異なるエクスポート形式や、特定のサブセクション(Google Fitのアクティビティなど)をさらに選択できる。

選択が完了したら、「次のステップ」をクリックする。次に、ダウンロードの方法を選択する。「ダウンロード リンクをメールで送信」するか、アーカイブを別のクラウドストレージアカウント(ほかのアカウントのGoogleドライブやDropbox、OneDriveなど)に直接移すことができる。アカウントを削除するのであれば不要だろうが、定期的にダウンロードするような設定も可能だ。

データの量によっては、ダウンロードできるようになるまで1~2日待つ必要がある。ダウンロードが完了したら、Google アカウントの削除を続行する前に、ダウンロードしたデータをきちんと閲覧できるか、安全な場所にバックアップが取れているか確認してほしい。

Google アカウントを削除する

アカウントの削除が完了すると、このような確認画面が表示される。

Google via David Nield

データが確保できたら、不要になったGoogle アカウントを安全に削除しよう。Google アカウントの一部分のみ削除するという選択肢もある。例えば、YouTubeを削除しつつ、Gmailを使い続けることもできる。

部分的な削除は、Google アカウントページからも可能だ。「データとプライバシー」から「サービスを削除」に進み、削除したいサービスの隣にあるゴミ箱アイコンをクリックする(グーグルはここでも親切に、データのダウンロードを提示してくれる)。いくつかの確認画面が表示されたら、完了だ。

Google アカウントに関連するものをすべて消去したいことが確実な場合、「データとプライバシー」から「Googleアカウントの削除」をクリックする。すると、アカウントを削除したら何が起きるかの詳細な説明がなされ、実際に消去されるデータの例(写真のサムネイルなど)も表示してくれる。

ほかのアカウントの認証に使っていないか再確認

削除するGoogle アカウントに紐づいているGmailアドレスが、ほかのアカウントのログインや認証用のメールアドレスとして使用されていないか、再確認しておくのが重要だ。Gmailの受信トレイにアクセスできないため、ほかのアカウントにログインできないという事態も懸念される。

最終的に「アカウントの削除」を確定すれば、作業は完了。何らかの理由で削除を取り消す必要が生じた場合、アカウント削除後に表示される確認画面で「アカウントを復元する」をクリックするだけでいい。もし再設定用の別アドレスを登録していれば、そのアドレスにも同じリンクが送信される。

(Originally published on wired.com, translated by Rikako Takahashi, edited by Mamiko Nakano)

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