東京の「星空保護区」神津島村、NTT東らと観光事業--アプリやコミュニティ、NFT活用で関係人口増へ

 東京都神津島村は4月11日、「東京宝島 サステナブル・アイランド創造事業」において、NTT東日本、ANA NEO、ANA X、テレビ朝日と連携し、「サステナブル観光ループ・神津島モデル」の取り組みを開始すると発表した。

 開始する取り組みは3つ。1つ目はANA NEOのバーチャル旅行プラットフォームアプリ「ANA GranWhale」で、ユーザーがアプリの中でワールドトラベラー(アバター)となり、神津島での観光やショッピングを体験できるというもの。

バーチャル旅行プラットフォームアプリ ANA GranWhale バーチャル旅行プラットフォームアプリ ANA GranWhale
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 アプリ内では神津島の秋と冬のベストスポット4カ所をバーチャル上で再現し、アバターを通して楽しめる。新中央航空で神津島空港に降り立ったり、天上山でハイキングをしたり、名組湾で夕陽を眺めたり、ありま展望台で星空を鑑賞したりできるという。

 ANA GranWhaleからは実際に神津島へ行くための予約をすることも可能で、バーチャルとリアルをつなぐ、新しい旅行体験アプリとして提供する。

 2つ目は、飛行機のほか、徒歩、電車、車、フェリーなどの移動でポイントがたまるANA Xのアプリ「ANA Poket」を活用した取り組み。ANA Poketは日常の移動でためたポイントをANAのマイルやさまざまな特典に交換でき、今回の取り組みではANA Poketの基本機能を活用して、神津島の観光情報などをまとめた「神津島観光アプリ」を提供する。

 神津島観光アプリは、デジタルマップで島内の観光スポットや飲食店が一目でわかるほか、観光スポットへのチェックイン機能によって、ユーザーは島内を楽しみながら回遊できるという。

 3つ目は、星空が好きな人たちとリアルイベントやデジタル上で交流できる「星空ツナガルコミュニティ」をテレビ朝日が構築し、コミュニティメンバーや事業者などのコラボレーションパートナーの募集を開始するというもの。5~6月には、iPhoneだけでどこまで星空を撮れるか、インフルエンサーや友達同士で撮影するイベント「星空ポートレート会」を開催。また、コミュニティを通じて会員NFTやイベント記念NFT、星空NFTなどの販売も行い、利用者には意識させない形で、新しい収益の検証にも取り組むという。

星空ツナガルコミュニティでできること 星空ツナガルコミュニティでできること
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 神津島村とNTT東日本は2022年に連携協定を締結しており、ともに地域課題解決、活性化に取り組んでいる。NTT東日本で代表取締役副社長を務める熊谷敏昌氏は、「神津島サステナブル・アイランド事業は観光振興、地域交通整備、農業活性化、横断的DX推進の4領域で構成されているが、島の関係人口を増やし、持続的な発展を目指すために、まずは観光振興領域での取り組みがキーになると考えている」と述べ、本事業を、離島という地理的不利性をデジタルによって克服するモデルケースにしたいと語った。

4領域からなる神津島サステナブル・アイランド事業 4領域からなる神津島サステナブル・アイランド事業
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 神津島村 村長を務める前田弘氏は、「神津島は日本で2番目の星空保護区であり、国際ダークスカイ協会より、日本初となる『ダークスカイ・アイランド認定』を受けた。海水浴や登山もでき魅力のある島なので、まずは情報発信によって多くの人に知ってもらい、官民連携の取り組みによって、持続可能な島を作っていきたい」とコメントした。

プレスリリース

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