米司法省、215億円で性的虐待の被害者と和解 米体操連盟元医師の捜査で

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連邦捜査局(FBI)の捜査をめぐる上院司法委員会の公聴会に出席した体操選手ら=2021年9月/Saul Loeb/AP

連邦捜査局(FBI)の捜査をめぐる上院司法委員会の公聴会に出席した体操選手ら=2021年9月/Saul Loeb/AP

(CNN) 米司法省は23日、性的虐待の捜査をめぐり米連邦捜査局(FBI)が初期の対応を怠ったことを認め、米国体操連盟(USAG)の元医師、ラリー・ナサー受刑者の被害者100人以上と1億3870万ドル(約215億円)の和解に合意した。

被害者らによると、オリンピック選手を含む150人以上の女性と少女が、ナサー受刑者が医療行為を装って性的虐待を行なったと主張したが、FBIは申し立てを調査しなかったと言う。

医療行為を装い若いアスリートに性的虐待を行なったとして有罪判決を受けたナサー受刑者は、ミシガン州の裁判所で最高175年の禁錮刑を言い渡された。

司法省は23日、声明で「何十年にもわたりナサー受刑者はその地位を乱用し、医療監督下にあった人々の信頼を裏切りながら説明責任を回避してきた。これらの申し立ては当初から真剣に受け止められるべきだった。今回の和解はナサー受刑者が与えた被害を帳消しにするものではないが、被害者が回復していくために必要とされる大きな支援の一助になることを望む」と述べた。

司法省は監察長官が発表した報告書の内容を認めた。報告書はFBIインディアナポリス支局の幹部が被害者らの申し立てに対応せず、対応した際に多くの根本的なミスを犯し、捜査活動ではFBIの複数の方針に違反したと指摘している。

被害者らは2021年、USAG、米国オリンピック委員会、保険会社と3億8000万ドルの和解に合意した。司法省は22年、被害者らとの和解協議の開始を申し出ていた。

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