ペルーで初の安楽死 難病で寝たきりの47歳女性

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自宅でベッドに横たわるアナ・エストラーダさん=2020年2月7日、ペルー・リマ/Sebastian Castaneda/Reuters/File

自宅でベッドに横たわるアナ・エストラーダさん=2020年2月7日、ペルー・リマ/Sebastian Castaneda/Reuters/File

(CNN) 南米ペルーで初めて「死ぬ権利」を認められた女性が、このほど安楽死で最期を迎えた。遺族が22日に声明を出した。

遺族は声明で、アナ・エストラーダさん(47)が法廷での長い闘いの末に「自分自身の意思で、自分の考える尊厳のあり方に合わせ、最期まで完全な主体性を貫いて」死を遂げたと述べた。

エストラーダさんは心理学の専門家。慢性の難病「多発性筋炎」が進行し、話すこともベッドから起き上がることもできなくなっていた。人工呼吸器を装着し、24時間介護が必要な状態だった。

ペルーでは安楽死が合法化されていないが、エストラーダさんは死ぬ権利を求めて訴えを起こした。裁判所は約4年後の2021年2月、保健当局に対して、安楽死を選ぶというエストラーダさんの決断を尊重するよう命じた。同国の司法制度で安楽死が認められたのは初めてだった。

保健当局は上訴せず、最高裁判所が22年7月にこの判断を支持していた。エストラーダさんの弁護士は当時、「歴史的な判断」としてこれを歓迎し、「本人も大変喜んでいる」と語った。

エストラーダさんは21年、CNNスペイン語版とのインタビューで「いつどうやって、どこで死ぬかを選ぶ権利」を行使したいと話していた。

遺族は声明を通し、「アナの残したものは多くの人々の心と、この国の歴史の中に生き続けるだろう」と述べた。

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